櫛形山   裸山付近アヤメの群生

                       


                          

山行No 035
山行日 1997年06月28日(土)
天候 くもり後雨
気温 展望台P8℃ 櫛形山13℃
日ノ出  
日ノ入  
最大標高差 732m (展望台P1320m→櫛形山2050m)
コースタイム 350分
山で会った人 50人くらい
メンバー 単独行

1320m 展望台駐車場 4:45
↓ 120分 110分
1890m アヤメ平 6:35 6:45
↓ 30分 35分
2003m 裸 山 7:20 7:30
↓ 40分
1970m バラボタン平 35分
↓ 30分
2050m 櫛形山 8:05 9:05
↓ 20分
1970m バラボタン平 28分
↓ 30分
2003m 裸 山 9:33
↓ 20分 22分
1890m アヤメ平 9:55
↓ 60分 55分
1320m 展望台駐車場 10:50

                       

中央自動車道甲府南Iを降りたらT字路を右折して、最初の大きな交差点を左折すると
国道140号線となり市川大門方面へ笛吹川沿いに進んでいく。
市川大門を過ぎるとT字路となるので、右折して三郡橋を渡る。
橋を渡たったら三郡橋北を左折し、鰍沢方面へ進む。
青柳2を右折すると国道140号線から外れ、平林青柳線を道なりに進んでいく。
平林の郵便局や農協を過ぎたら、この先ちょっと言葉では説明しづらいです。
とにかく丸山林道を進み、途中右折して櫛形山林道を進んでいくと、展望台となります。

前記のルートよりも判りやすい北側から展望台へ向かうルートは、
自分が行ったときには工事中で通れませんでしたが、
もし工事が終わって林道が通れるようになっていたら、そちらの方が楽に展望台へ行けると思います。


                    

櫛形山林道にある展望台周辺
約20台駐車可
田中澄江登山碑があります。


                               

若草温泉 さくらの里・いこいの里
山梨県中巨摩郡若草町鏡中条3782
TEL:055−282−7610
駐車場:150台
営業時間:10時〜21時
入浴料:500円
泉質:含重曹食塩泉
種類:大浴場(全身浴、気泡浴、ジェットバス、サウナ、寝湯)
コメント:
オススメ度:


                            

出発前
 前回の山行(草津白根山)では登山時間が短くて欲求不満気味になっていたので、この際天気は二の次として早く山に登りたかった。そこでどの山にしようかと考えた末、この時期にしか咲かないアヤメで有名である櫛形山に登ろうと決定した。

登山口〜アヤメ平
自宅を22時に出発して中央高速にて甲府昭和ICへ。一般道から林道を入り走っていると、道路工事中のため通行禁止になってしまった。仕方がないので引き返し、山を回り込んで反対側の林道に入っていった。途中までは楽に走れたが、途中からひどいダート道になり、所々に崖崩れが起きていたり、大きな水たまりがあったりと、いくら四駆でも夜中の林道で立ち往生しないかと緊張の連続で登山口である展望台駐車場に到着した。駐車場には若者達が花火をしながら溜まっており、こんな所で何をやってんだ!と思ったが、ちょっと怖いので離れた所に車を止めて朝まで寝た。朝になると若者達は消え失せ、数台の車が止まっている駐車場には花の百名山らしく田中澄江さんのレリーフがある。朝はガスがひどくて登れる状況ではないので、車の中でガスが晴れるのを待つことにし、、30分位するとガスが晴れだしたので登山を開始した。単調な登山道を登っていくと樹木の間から富士山が雲海から顔を覗かせていた。この分だと北岳もきれいに見えるだろうと思うと、自然にペースが上がりがちになって、はやる心を抑えてゆっくり登っていく。2時間程何の変哲も無い登山道を黙々と登って行くと急に辺りが開け、アヤメ平に到着した。

アヤメ平〜櫛形山
しかし肝心のアヤメは咲いておらず、どうも時期が少し遅かったようだ。アヤメは咲いていなくても明るく気持ちの良い登山道で、今までの登りの苦労が報われるようだ。アヤメ平を過ぎるとまた原生林の中を進むようになり、数分の後、また明るくなって裸山の分岐点に出る。ここから裸山の頂上にかけて念願のアヤメが辺り一面に咲き乱れ、そのアヤメが咲く登山道を登っていくと裸山の山頂だ。小さなピークだが、木々の間から大きな北岳が見え、これだけ距離が近いと北岳バットレスもよく見える。そして櫛形山のピークも見え、これからあの頂上まで往復することになる。裸山のアヤメの咲く斜面を下り、再び暗い森林帯へ入って登山道を進んでいると、ポツリポツリと雨が降ってきた。山の天気は変わりやすいと言うから直ぐに止むだろうと先へ進んだ。そして特別に急な坂道もなく、薄暗い櫛形山の山頂に到着した。

櫛形山〜登山口
案内に書いてある通りに展望はまったく無い。今日はここで飯盒でご飯を炊いてみるが、久しぶりなので上手く出来るか心配だったが、案の定上手く出来なかった。それでもご飯と味噌汁の山での食事はやっぱり美味しく感じる。食事中に雨の降り方が強くなってきたので、食事を済ましたらゴアを着込んで、裸山まで戻ることにした。雨はいよいよ本降りとなりガスもかかり始め、シトシトと雨の降る中、裸山まで戻ってみると、さっきまでの天気が嘘のように真っ白のガスが覆ってしまい北岳がまったく見えないようになってしまった。アヤメ平まで登山道を下って行くと、すれ違う人のにアヤメは咲いているかと尋ねられ、「裸山に咲いている」と教えるとホっとしたような表情になる。雨の中ここまで登ってきたのだから気持ちは分かる。またこの時期に山に登るのに雨具を持っていない人や、粗末なカッパを着ている人がいて、他人事ながらそんな人は山に登るのは危険だと思う。(アヤメが咲く山だからって山は山なんだから)。アヤメ平に着くと避難小屋で何人かが雨宿りをしており、楽しそうな声を尻目に長い下り坂を降り始めた。下っていると、雨で顔を出したヒキガエルに何度も遭遇し、時には急に足下で跳ねたカエルに驚かされた。雨は更に強くなり、登りに見えた富士山もすっかり見えなくなっていた。カメラを濡らさないように守りながら、ひたすら降りていくとやっと展望台駐車場に到着した。駐車場にいた人に、通行止めになっていた道が通れるか尋ねたところ通れるというので、行きのあのダートを走らないで済みそうだ。帰りに温泉に寄ろうと本で調べると、帰り道沿いにあるらしい。雨に濡れた身体を温めようと楽しみにしていたが、途中で道が工事中で通行止めになってしまい、迂回路を進まされた。これで温泉の楽しみが消えてしまった。家に帰って風呂に浸かろうと家路に就いた。

下山後
今回の山行は今までにない雨の降りようで、良い体験をさせてもらった。雨に対する装備が完全ではなく、一番不完全だったのはカメラの処置だ。レンズが曇ってしまい、帰りは殆ど写真が撮れなくなってしまった。これをどう処置するかは難しい問題だ。またゴアテックスといえどもムレはあるということだ。雨により色々な事が分かって、それなりに良い経験をしたと思う。